2010年8月22日日曜日

Evernoteでタスクを管理

またもや企画参加


唐突ですが、Evernoteで斬新な使い方を発信されているライフハッカー、rashita2さんをご存知でしょうか。Evernoteだけに限らず、Lifehackという幅広い分野において常に独自感のある耳寄り情報を発信されているお方でして、ライフハッカーブログを読まれている方には既にお馴染みかと思います。

今回はrashita2さんが発案された企画、


に参加させて頂こうと思い、"あなたのEvernote術"としてEvernoteの使い方をご紹介させて頂きます。


まずは恒例のノートブック晒してみる





私のEvernoteには現在12冊のノートブックがあります。

それぞれのノートブックで少しずつ使い方、フォーマットが異なりますので、まずは簡単にご紹介させて頂きます。


000番台のinbox系ノートブックはwebからポストしたものを整理するノートブック。最新情報が入っていますが、普段は入れっぱなし散らかしっぱなしでほとんど触りません。情報が埋まらないように週に1、2回整理して、出来るだけ目の届く範囲で循環させるようにしています。


100 listはEvernoteと連携するiPhoneアプリEgretlistと同期するためのノートブック。ですので、全てのノートはEgretlist上で使うフォーマットになっています。管理しているのは私生活のタスクと持ち物リストなどの色々なリスト。余談ですが企画者rashita2さんはEgretlistでタスク管理などを行っており、ブログでは大変参考になる記事が山盛りです。本ブログでもEgretlistの些細な紹介はしていますが、このアプリが気になっている方は一度R-styleの記事を読んでみてください。とても実用的な使い方が書かれています。






200番台のactive、referenceは現在進行形で使っているノートがあるノートブック。activeにはブログの下書き、GTDで収集仕立ての雑記など自分で書いたものの一時置き場、referenceはそれらで使う資料置き場として使っています。201 referenceは少し特殊で、このノートブックに直接ノートを作成することはなく、後述の300〜500番台のノートブックにあるものを一時的に引っ張り出して置いておく目的が主です。最近のEgretlistのアップデートの関係から、100 listから参照されるノートもここに置くことになりました。使い方は後述。


300〜500番台は資料置き場のノートブック。ノートブック名でジャンルを分けています。web記事6割、自身のテキスト3割、雑誌のスキャン1割くらいです。ノートの形式は全く気にしておらず最近ではヘッダーやフッターもつけっぱなしですが、後々すぐに見つかるようにタグ付けとタイトル整理だけはきちんとやってます。


600 bookmarkは名前通りのノートブック。今まではブックマークは400 webのノートブックに入れていたんですが、一緒にあると見辛く、そのため使う頻度が低いと感じたので分けました。ノートの形式はスクショとリンクのみ、たまにコメントをいれています。タグ付けもしていますが、最低限のタグしかつけません。ここでしか使われないようなタグは付けずに、コメントとして書き込んでいます。私は普段よく使う最低限のブックマークはXmarksを使っているので,ここにあるのはたまに使うものや面白系のものばかりなので、まだ試作段階のノートブック集です。


700 baggageは持ち物管理のノートブック。これも500 lifeのノートブックに混合していたので、別途分けたジャンルです。中身は服、靴、小物の写真と少しのコメント付きノート。買い物中にコーディネイトを考えるときや似たような服を買ってしまわないように使います。最初はCD、ゲーム、ガジェット系も少し入れてたんですが、これらは写真が必要なく、個人的にはリスト形式のテキストで十分と感じたので消しました。


800 logは日々の生活のから生まれる記録のノートブック。支出、twitter、勉強、体重、タバコ、自転車などなどです。このノートブックは生活を便利にすることを目的としておらず、たまに読み返して楽しむことが主です。


900 reviewは読み返すことが前提となったもののノートブック。webのパスワード、銀行の口座番号、家電の取説など個人情報だらけです。最近取説が多くなってきて雑多としているので、別のノートブックに分けようか思案中です。


999 archiveは役目を終えてもう使うことのないもののノートブック。ほとんどが200 listで完了したタスクです。資料などは私が使い終わったものでもその後知人に紹介する場合もあるので、使った後にはまた元のノートブックに戻しています。


ちょっと長くなりましたが簡潔に紹介するとこのような形態になっています。


Evertnote術ってなんぞ?


今回はrashita2さんの企画に提出させて頂くので、テーマにある”あなたのEvernote術"に少しでも関われるものをピックアップしてご紹介させて頂きます。

と言っても、Evernote術なんて言えるようなものは私は持ちあわせてません。というかEvernote術というものがいまいち分からないので、とりあえず独自性があればいいんじゃないかと考え、ちょっと珍しいかも?と思ったものを選びました。

選んだのはタスクとリスト管理をする100 listノートブックとそれに関わる資料201 referenceノートブック、900 reviewノートブック。先に断っておく必要があるのですが、これのノートブックはEgretlistと同期することが前提ですのでEvernoteのみで使うようには作っていません。iPhone所持が必須となりますので、Evernote術というには少し不適切かもしれませんが、ご了承ください。


タスク=行動トリガー


まずタスクの管理について。スクショが一番分かりやすいと思います。





★がタイトルのノートはほとんどが一行で書かれるタスクです。★の数に準じたタスクの重要度。ここにはタスクの大小に関わらず全てを書き出しています。私はエセGTDをしているので、毎回レビューで収集したものを重要度別に振り分けています。また日常的に生まれるタスクはその都度重要度を考えて、基本的にEgretlistから追加していきます。

一言注訳が必要なものはiPhoneから見やすいよう、Egretlistでメモ表示されるフォーマットに準拠して、補足メモをします。プロジェクト系のタスクや場所が限られたタスクを書き込むときは、別途それ専用のタスクリストを用意しているので、そちらを参照するようにメモしておきます。スクショにある「英語勉強のレビュー」は英語勉強というプロジェクトがあるので、そちらを参照します。初めからプロジェクトのリストを見れば早いのですが、私は放っておくと全てを忘れかねないので、行動トリガーの意味合いで使います。




こちらは場所を指定したタスクやプロジェクト系のタスク。スクショは実家でやっておきたいことのリストです。実家のPCとネットワーク環境は京都に引越した今でも私の役割なので、実家に帰るとそれらの管理と見直しをしなければなりません。

例えばこのリストにある「バックアップ環境の構築」を行動トリガーとなる★タイトルのノートに追加したいとしましょう。バックアップを構築することの重要度を考慮して、適切な★の数のノートにコピペしてもいいですが、手っ取り早く「"実家でやりたいリスト"を進める」というタスクを追加することが多いです。★タイトルのノート=行動トリガーというのは、この部分にも現れています。明確に何をするかよりも、最低限「何かしなければいけないことがある」ことを思い出せれば十分と考えてこのようにしています。


しかし、この管理法ではタスク管理として重大な欠点があることに気づいた方もいると思います。この管理では「期限」というものがありません。ここで冒頭で触れました、Evernoteと連携するiPhoneアプリ、Egretlistに活躍してもらいます。

Egretlistは最近のアップデートによりEgretlist内でタスクをカレンダーに登録できるようになりました。この機能を使えばそれぞれのタスクをカレンダーに表示出来ますし、タスク毎のgoogleカレンダーへの転送をサポートしているので、タスクをgoogleカレンダーのスケジュールとして追加することも出来ます。私のタスク管理法ではEvernote単体では時間の関係は表せませんので、足りない部分はEgretlistを使うことで補おうというわけです。


ほかのノートブックとの連携


100 listのノートは行動トリガーなので何をやればいいかが分かりますが、タスクによっては前もって用意している資料を使う場合もあります。それらはreference、reviewノートブックに入れておきます。これらをEvernoteで見るには検索する、タグを選ぶなどすれば簡単に見つかりますが、出先でEvernoteに触れない場合はiPhoneから探さなければなりません。しかもiPhoneでは100 listにある行動トリガーはEgretlistを使って確認するため、資料ノートにはEgretlist上からアクセス出来ればなお良いです。


これを実現するには、至って単純。必要な資料ノートにチェックボックスを付けてタイトルを書いておくだけです。チェックボックスさえあればEgretlistは同期できるので、これでひとまずEgretlistから目標の資料ノートに到達することはできます。しかし、Egretlistで資料ノートを見るには、文章は決まったフォーマットにする必要があり、画像もブログタイトルなどを表示した、情報を見るだけなら不要なものまで読み込んでしまいます。資料を見るために最適化されていないので、使い勝手はイマイチです。

ここでカレンダー同期のアップデートで合わせて実装された「Evernote転送機能」が活躍します。この機能はEgretlistで今開いているノート(タスク)をiPhoneのEvernoteアプリで開き直すというもので、EgretlistとEvernoteの連携が可能となります。これなら例えpdfなどEgretlistに添付できないファイルにも対応できるというわけです。











Egretlistでは値段が分からないが、










Evernoteに転送すると確認できる。
ちなみにこのキーボード、今はBluetooth版もあります。価格は3980円。
海外にはこれ以外のシリコン製もたくさんあります。





















更に応用機能として、「Evernote転送機能」には開いているノート(タスク)のノートブック、テキスト、タグのいずれかが関連付いたノートを一覧表示することも出来ます。





この機能を使うことで、資料ノートブックにチェックボックスを付けずとも、同じタグなりテキストを入れておけば行動トリガーからダイレクトに資料ノートに行き着くことができるという、なんとも親切な設計になっています。

Evernoteで資料を見て作業を終了し、Egretlistのタスクにチェックを付けたい場合は、iOS4の新機能マルチタスクがうまく働いてくれます。Egretlistを開きなおしても転送前に表示していたビューで開けるので、ストレスなくチェック出来ます。


この関連付け転送を使う上でのtipsを紹介しますと、1ノートに複数の単発タスクがある場合はテキスト、1ノートの全てのタスクが関係する場合はタグで関連付けしておくといいです。

前者のテキストの関連付けでは複数のノートに渡るタグしか持たないタスクにも、タスクに対応したクリティカルな資料ノートのみを関連付け出来ます。Evernoteに転送されたあと、関連する資料が多すぎてそこから探さなければいけない、といった手間を省けます。後者のタグの関連付けではEgretlist→Evernote→Egretlistと何度もアプリを行き来するとき、クリティカルな資料ノートのみしか表示されないと毎回関連付け転送を行わなければならず、その都度Evernoteでは検索がかかるので時間のロスが大きいです。

分かりやすく私のタスク管理の例を出しますと、行動トリガー(★ノート)からはテキスト、詳細リスト(**でやりたいこと)からはタグで関連付けすることとなります。どちらにもメリット、デメリットがあるので、より適した使い方を選ぶといいでしょう。


長くなりましたが、以上が私がEvernoteを使ったタスク管理の方法です。ご参考になれば幸いです。

私はタスク以外にも、持ち物、ログ、パスワードなど色々と管理しており、それぞれ少しずつですが違う部分はあります。もし興味をもっていただけたら、twitterやブログのコメントから声をかけてください。


なぜEvernoteを使うのか



今回ご紹介した方法を使えば、確かにEvernoteでタスク管理は行えます。ですが、iPhoneを含め、Windows、Macではもっと便利なタスク管理ソフトが山のようにあり、私の管理なんてとても貧弱なものです。ならば、”なぜEvernoteを使うのか”。


この質問はEvernoteを使っているとよく聞かれますし、幅広い使い方ができるEvernoteでは常に意識することでしょう。Evernoteユーザーは一度は考えたことがあるのではないdしょうか。Evernoteと長く付き合うのであれば、この質問に対する自分なりの回答を持つことが第一歩だと思います。


私がEvernoteを使う理由は一元管理拡張性です。


Evernoteは何にでも使える柔軟さを持っています。タスク、写真、webクリップ、仕事データなど、容量さえ許せば動画も管理できるでしょう。何でも管理できるということは、全てのデータを集約すれば、PCに左右されない自由さを持てるということです。OSに左右されず、どんな環境でも等しく同じデータを見て楽しんだり、同じ仕事をできるような環境を作れる可能性をEvernoteは持っています。

またその柔軟さを示すように、連携するサービスやアプリが多いというのも魅力です。例えば今回ご紹介したタスク管理法。Evernote単体では非常に貧弱ですが、Egretlistというアプリを通すことで最低限必要な機能は実現しており、更にEvernoteのノートと関連付けできるという連携も成り立っています。極端に言えば、タスクに動画やzipファイルなどを関連付けることもできます。このように他のアプリやwebサービスなどを連携させることで更なる成長が見込めることが、多くの選択肢からEvernoteを選ぶ理由になっています。


今回ご紹介したEgretlistはこの「拡張性」を非常に意識されたアプリでして、タスク管理以外にも様々な使い方を考えさせられます。私が今後考えているものをいくつか挙げると、100 listノートブックにはタスク以外に持ち物のリストが入っているので、700 baggageノートブックの服の写真と関連付けさせようとも考えています。また、600 bookmarkノートブック用のリストを作れば、ブックマークとの関連付けもできます。EgretlistはEvernoteの1ノート内の情報と複数のノートに関連を持たせて、リストとノートで縦横できるインデックスを作れるということです。今回Egretlistのアップデートにより、Evernoteには少し他とは毛色の違った、変り種な拡張アプリが非常によく馴染むことが分かりました。



堅苦しくなってしまいましたが、Evernoteを使われる方は一度この質問を自問してみるといいかもしれません。Evernoteは何でも出来る反面、一分野専門のソフトに比べるとどうしても劣ってしまうため、その一面だけ見ると器用貧乏な印象を受けるでしょう。もしあなたがメモ帳を探しているのであれば、Evernote以外にもっと便利なツールはたくさんあります。この理由があり、私はEvernoteを滅多なことでないとすすめませ。Evernoteは器用貧乏ではなく、なんでも屋と捉えてくれる人でないと、Evernoteはただの重いメモ帳になってしまうからです。


Evernoteは誰にでも懐いてくれるおおらかな象です。飼い主はまず、ひろーい遊び場を用意してあげましょう。せっかく象を飼うんですからね。

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