2010年6月12日土曜日

Input/Output(編集編)

Input/Output (Input編)から続きです。
前回は私がどんなものをどうやってInputするかを紹介しましたが、当然これらはいつかOutputする予定があります。InputしたものはOutputすることで役割を果たすわけですから、ノートを使う状態を意識して作っておけば、後々快適に使うことが出来ます。というわけで、今回はOutputを意識した作業、記事の編集についてです。


・読みやすく


この作業はいざ取り出したときにストレスなく閲覧することが目的です。前回ご紹介したInputネタを元にしますと、webクリップはスタイルを整える、写真はサイズを小さくする、文章は文字サイズや文字色を装飾するなどです。写真サイズの圧縮はPCから貼り付ける場合は容量の節約にもなりますね。
一番厄介なのはegretlistやawesome noteなどiPhoneと同期させるものです。アプリに基づいたフォーマットで作る必要があるので、ちょっと面倒です。特にegretlistはアプリの性格上大分縛りがあるので、一通りのテンプレを用意しておくとたまに役に立ちます。


・取り出しやすく


それぞれのノートが見やすくなって、さあ使うぞ!と意気込んでも、どこにあるか分からないと宝の持ち腐れです。せっかくノートをOutput用に編集したんですから、evernoteもそれ用に管理してあげましょう。
基本はノートブック、タグ、ノート名の整理です。大抵の人は自然と管理できているんではないでしょうか。一方に、管理できない、一向に使い勝手が上がらないという人は、多分いろんな分野の情報を詰め込んで溢れかえっているんだと思います。じゃあそんな人はどうするのか。管理項目を減らして捌ける量にするのも一つの解決案かもしれませんが、それはあまりに勿体無いです。evernoteではいろんな分野の情報を横並びにすることで気付けることもあります。なので例えどうでもいいと思う情報でも、いつか大化けすることだって十分あり得ます。
そこで私がおすすめする方法は、とりあえずタグをたくさん付けてみる、ということです。そのうち自然と決まった分野のタグが増えていき、自分が興味を持っているものが分かり、ノートブックの分類も決まってきます。初めは増えすぎたタグの雑多さを見て「整理できないんじゃ…」と焦るでしょうが、心配ご無用。整理する必要はないです、機能していれば問題ありません。確かにきれいに整ったevernoteを使うのは気分がいいでしょうが、まず機能第一に考えるべきだと思います。その後に機能に合ったきれいさに調整していけばいいんです。私は最近では"第二の脳"のキャッチコピーのようにevernote=脳みそを目指すなら、雑多でいいんだろうなと思ってます。だって脳ですからね。ノートブックとタグできれいに整理整頓できるほうが驚きというものです。


・恒例の横道 - タグの概念(超初級編)


いつも通り、少し横道に入ります。あまりにevernoteに関係ないので、ちょっと分けました。
最近SNSでevernote関連のものをよく読んでるんですが、意外とタグの管理に戸惑う人が多いようです。管理というか、扱い方ですかね。確かにSBMを使わない人やPCのフォルダ階層に慣れている人はとっつきにくいかもしれません。かくいう私も、ファイラーを使い出した頃はタグの扱いに結構戸惑っていました。階層タグなんて本当に分かりづらかったです。そんなモヤモヤしてた私をスッキリ解決してくれたのは、google検索の仕組みでした。毎回検索ウィンドウから検索しますよね?タグはその中でよく使う検索語句を登録しているようなものです。分かりやすく機能を分解すれば、google検索ページをブックマークするようなものです。webという大きな海からiPhoneに関係する魚を検索するように、evernoteも同じように検索できます。タグは更に、魚の仕分け方を好きに決められるよという機能です。こう考えればなんとなく使い方は見えてきますよね?例えば「クロマグロ」ノートにタグをつける場合。すぐ思いつくのは"赤身""海魚""回遊魚""マグロ"、人によっては"好物""かっこいい"とかもあるかもしれませんね。"マグロ"は分類名なので"001_マグロ"としたり"魚の分類"というタグの小タグにすると探しやすいでしょう。これらをフォルダ階層で表すにはクロマグロが何匹も必要ですが、タグなら一匹で十分です。サクっと説明しましたがいかがでしょうか?なんとなくイメージ出来るんじゃないかなと思います。


・私の使い方


今のところ一般的な話ばかりで私の使い方について全く触れていないので、少しご紹介します。ご参考になれば幸いです。


私が編集作業で一番心がけていることは、見るデバイスを意識することです。読みやすくの項のegretlistが最たる例ですが、ノートの書き方にしろevernoteの管理体制にしろ、このノートはPCクライアント向けに、このノートブックはiPhoneアプリ向けになど少し意識してます。
例えば私が毎日溜め込んでいるtwitterのログやソフトウェアの紹介ノート、これらはまずiPhoneからは見ないでしょう。なのでPCクライアント、もしくはwebブラウザから見ることを前提に、長い文章や大きな画像もそのまま放置してます。逆にiPhoneから見直したいノート、例として口座番号やtodoリストなどは、画像はなるべく使いませんし、文章の大事な箇所が分かりやすいようフォントサイズや文字色を気にします。
またevernoteの管理では、単純にデバイスごとにノートブックを仕分けしています。以前の記事から引用しますと、reviewノートブックは全ての端末、todoノートブックはegretlist専用、[A_some]***ノートブックはawesome note専用、それ以外はPCとweb専用です。



この分け方のおかげで一つ一つのノートの役割や状況が明確になって、頭の中で整理しやすくなったなと思います。副産物としてiPhoneの本家アプリでオフラインにするノートブックはreviewだけでよくなったので、同期のもたつきが随分軽減されました。


こういった管理方法を意識を持つことで、同じ量の作業でも使い易さは随分変わります。当たり前な話ですが、iPhoneアプリでPCクライアントと同等の働きを得ることは不可能です。iPhone上のevernoteは縛られた性能でしかないのですから、その上で最大の機能を発揮出来るようにすることが大切だと思ってます。
ここのところiPadの進出もあってOutputの選択肢が増えたので、一度それぞれのデバイスの活躍する場面を整理するいい機会かもしれません。それぞれに適したノートや管理の形式が見えてくると思います。今のところ私が使っているのはPCクライアント、webブラウザ、スマートフォン(多種アプリ)の3つ、その他では携帯電話のmobile版、iPadがあります。中々たくさんあるものですね。少し視点を変えるだけで新しい使い方も浮かんでくるかもしれません。


とまあ、以上が私が一連の編集作業としてやってることです。
色々やってみよう!と言っておいてなんですが、これらの作業はできるだけ少ないに越したことは無いです。世の中何でもwebや電子端末に移行してきて楽をできる環境が揃いつつあるのに、個人の手間が増えていては本末転倒です。それに作業が少なくても機能するシステムであることはそのシステムの優秀さを示していると言えるでしょう。evernoteの編集量と出力量の最大公約数は人によって違うので、一度ご自身のevernoteを「少しの作業で大きな出力」というテーマで見直してみるといいかもしれません。


では、次回はOutputについて。

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